７０ 蓮、Ange（アンジュ）迎える

「凜」小鉄とたて続きに亡くし私の心に隙間風が吹いていた。
もう56歳。仔猫を迎えるのは年齢的に今が最後だろうと思った。2月に小鉄を亡くし、3月にネットの保護猫募集に登録して仔猫を探した。今は、保護猫を譲渡するのにもお金が結構かかる。立て替えてくれた医療費は納得出来るけどそれ以外にも要求しているのが沢山あった。あと、条件もうるさかった。ワンルームダメ、一人暮らしダメ、小さい子供が居る人ダメ、外飼いダメ、何千円以上の餌を与えられる人、毎月猫の写真を送ってくれる人、生活保護の人ダメなどなど・・・。
あまりにうるさいのは自分で飼えば良いのにって思った。色々とトラブルはあるだろうけど、ある程度譲渡先を信頼してくれないとね・・・。

サイトで見つけた仔猫の人にメッセージを送った。その人は3匹の仔猫の里親を探していた。生後三ヶ月の白い子、茶トラの子、三毛の子だった。私は「オスの子を探しています」と送った。茶トラの子がオスだった。でも白い子も可愛かった。その事を伝えたら快く2匹譲ってくれた。その人は何の医療もしていないので無料で譲ってくれたし、条件は受け取りに来てくれる人、予防接種、去勢、避妊手術をしてくれる人だった。もちろんするつもりだ。条件はクリアした。

↓掲載されていた蓮とAnge

その人の家は宮城県だった。祐ちゃんに夜行バスで行って貰おうかと思ったが、あまり反抗しない祐ちゃんが珍しく「うん」と言わない。「弟に車を出してもらえるか頼んでみる」と言うのだ。あの結婚式で司会をしてくれて、車で送ってくれた使える弟だ。弟の都合と先方の都合が奇跡の様に合った！ガソリン代、高速代、食事代、お礼を渡して見送った。2022年3月12日。

午前中に出て帰って来たのが夕方だった。弟は「お礼は受け取れない」と言って返して来た。本当にいい人だ。誰か嫁に来て欲しい。

先住猫の銀太とトイプードルのMOON（ムーン）が居る。ケースを開けた。自ら出て来るのを待った。出てきた瞬間MOONが飛びついた！もう2匹は部屋中逃げ回り高い所、家具の後ろに隠れた。祐ちゃんに聞くと帰りの車の中ちゅーるを少し食べただけで持って行った餌は食べていないと言う。心配で心配でしかたなかった。「凜」も小鉄も銀太もこんな事は無かった。（丸2日食べなくても大丈夫らしいが心配でしかたなかった）
冷蔵庫の裏に隠れたのを思い冷蔵庫をずらして出して、冷蔵庫を戻したら又冷蔵庫の裏に隠れて・・・。そして箪笥の隙間に挟まったり・・・。もう1匹はハンガーラックのうえの奥から出て来ない。

とにかく名前を考えた。
オスの茶トラは「蓮（れん）」蓮の花の様に泥の水の中でもきれいな花を咲かせる強さを持って欲しいという願いを込めて付けた。メスの白い子は「Ange（アンジュ）」フランス語で天使、男性名詞だったのでイタリア語ではどうかと調べたら「アンジェラ」だった。そうすると、どうしても歌手のアンジェラアキさんを思い出してしまうので男性名詞は無視して「Ange」にした。Angeはそのまま私達の天使で居てくれたら良いという思いだ。

MOONをゲージに入れて、とにかく、ちゅーる作戦で隠れているのを出した。やっぱりお腹が空いていたらしく餌を沢山食べた。トイレも教えいないのにちゃんと初めから出来た。3日目MOONとも慣れて来たし、銀太は元々大丈夫。餌もトイレも大丈夫一安心だった。

翌日この子達が安心してくつろげる部屋を購入した。慣れたら早い。組み立てているそばから自ら入った！