私の1日は、朝起きて出勤準備をしてマンションを出て近くのパン屋に寄って朝ご飯用のパンを買う。オープン前のお店で朝ご飯を食べて開店の準備をしていると皆が出勤してくる。一日働いて夜9時タクシーでスナックへ行き、夕飯を食べて、カラオケをして又タクシーでマンションまで帰る。それが2時ごろ。それから眠っても11時開店には充分な睡眠がとれた。
休みはシフト制だった。近所がもう繁華街だったのでブラブラ出かけた。仕事場のそごうまでも行った。お店には顔を出さなかったが、買い物はよくした。ある日、「日本物産展」をしていて柿の種をみつけてしまった。思いがけず懐かしくて購入したら止まらなくて、翌日も買ってしまった。それから、外食ばかりだった為、体重が64キロに増えた。
スーパー、パン屋、雑貨屋、どこへでも一人で行った。スーパーでは台湾バナナとファミリーサイズのアイスを買った。そごうでお店のお使いでよく行く文房具屋さんのお兄さんにもよくそごうの近くで会い、「買東西?」(買い物?)と会話した。台湾のレシートは一枚一枚に番号が振られていてそれが宝くじ番号になっているのだ。月一回抽選がある。私もレシートは必ず受け取っていた。
食事はマック、ケンタッキー、ピザハット、飲茶、外食ばかりだった。休みの日には部屋の掃除、洗濯をした。そしてブラブラしていた。台湾人の同僚の家にもおじゃましたり、泊りに行ったりした。
ある同僚の家では夕飯をごちそうになった。テーブルの上にまず新聞紙を一面に敷く。「?」と思っていたら、食べた時に出るゴミをテーブルに直に置くのだ。そして終わったら新聞紙ごとゴミも丸めて捨ててしまうのだ。なんと、合理的なんだろうか。感動すら覚えた。
又、違う同僚は屋台のタピオカをごちそうしてくれた。お互い言葉が分からなくて苦労した。
もう一人の同僚は英国、日本に語学留学がある子だった。遊びに行くだけのつもりが、「泊っていってよ」と強引に誘われた。「コンタクトレンズで保存液が無いから無理だよ」と言ったら、眼鏡屋さんに立ち寄って、コンタクトレンズのケースと保存液をお店に人がサービスでくれた!同僚は私に「謝謝と言う」と言った。「謝謝」とお礼を言って同僚の家まで行った。お父さんがいたが話す事もなく同僚の部屋で話していた。「シャワーを浴びてきて良いよ」と言われたが、寒くて寒くてしかたなかった。だって2月だもの。お風呂を沸かして欲しいと3度程言いかけた。・・・が我慢した。その代り長々とシャワーを熱くして浴びた。
台湾ではお金に不自由無しに生活出来た。一応値札は見るが毎月足らない事はなかった。
劉さんが映画に誘ってくれた。映画が始まる前に全員起立した。慌てて私も立った。なんと国歌斉唱をするのだ。もちろん私は知らないので口パクだった、終わったら本篇が始まった。アメリカの映画だった。・・・が字幕はもちろん北京語、しゃべっているのは英語だ。もう感で話の内容を追った。どうやら不倫のもつれの話だった。愛人が男の家に入り込みペットのうさぎを鍋で煮てしまうサイコっぷりだった。そのシーンで私は「えーーーっ!」と思ったが、台湾の方々はバカうけだった。お国柄だろうか?よく分からない映画だった。日本に帰って来て分かったのだがマイケルダグラスの「危険な情事」だった。
屋台でお芋を揚げたのを食べた。美味しかったのでたまに買っては食べた。屋台は無許可でやっているらしく、警察が来た時は私が代金を払おうとしていてもそれを無視して屋台を引いて逃げた。捕まる方が高くなるからだ。ラッキーに頂いた。
つづく。
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